●〔約束した社会保障費を逆にカットしている安倍の下劣さ〕
自由党の山本太郎は、いまの政治を伝えるために街頭でよく演説を行なっています。彼はもともと話がうまく説得力があるのですが、街頭ではパワーポイントも使って説明しているため、なおさら話がわかりやすくて、すとんと腹に落ちます。そして、さらに山本のよいところは、なんといってもその人柄です。以前、憲法学者の小林節が、山本のことを「政治家になるために生まれてきたような人だ」と称賛していたのですが、彼の正直かつ真っすぐなところや、国民の生活を第一に考えているところなどは、まさに政治家の鑑だと私も思います。
そのような山本が、今年10月4日の街頭演説において、安倍政権が最近言いだしている消費税増税の話について次のように批判しています。
「(安倍政権は)5年間で社会保障費、3兆4500億円もカットしているんですよ。社会保障の充実?安定化?、なにを言っているんだって。約束して増税したものも使わず、そのうえに社会保障費までカットしている。これ政府って呼んでいいんですか。私は〝反社会勢力〟って呼ぶほうがいいと思う」
これには私もまったく同感です。2014年4月に消費税を上げる際に安倍は「社会保障を安定させ、厳しい財政を再建するために、財源の確保は待ったなしだ」「社会保障制度を次世代に引き渡し、そして、子育て支援を充実させていくために必要です」などと述べていました。にもかかわらず安倍のこれまでの主な税金の使途は、軍備拡大や海外へのバラマキでした。要は、社会保障費に充てると言っておりながら、それには充てないどころか逆に社会保障費をカットして軍備拡大や海外へのバラマキのためにほとんど使っているわけなのです。
●〔横暴極まる安倍はむしろ犯罪者である〕
驚くのはそればかりではありません。そもそも軍備拡大や海外へのバラマキというのも、ほとんどは安倍の趣味であったり、各国に媚びて長期政権を維持するためのものであったりするわけです。つまり安倍は、国民の血税をほとんど私利私欲に充ててしまっているわけなのです。いや、まだありました。モリカケ問題、モリカケ解散、北朝鮮の政治利用もすべて国政(税金)の私物化でした。さらにレイプ事件もみ消し、選挙妨害依頼というものまでありました。
まさにもう無茶苦茶ですね。要するに、これまで何度も述べているとおり安倍は、非情・卑劣・嘘つき・民主主義嫌い・国民嫌い・厚顔無恥ときています。おまけに「権力は積極的に活用すべきだ」というのが安倍の政治信条です。つまり、安倍は元々そういう人間だからこそ、安倍のやることなすことはほとんどすべて国政(税金)の私物化に絡んでくるのだ、というわけなのです。
山本太郎も当然、これまでのそうした安倍の横暴・暴挙をすべてわかっていますから、それらをひっくるめたうえで安倍のことを〝反社会勢力〟と言ってのけたのでしよう。ただ、私から言わせれば安倍は率直に、〝犯罪者〟と呼ぶに相応しいと思います。