安倍の「私や妻が関係していたとなれば、総理大臣も国会議員も辞める」発言を検証する

●〔安倍の汚いあと出しじゃんけん〕

安倍の発言のほとんどが、口から出まかせ、嘘、騙し、詭弁、強弁のオンパレードであることは今や多くの国民の間で周知の事実です。なかでも典型的かつわかりやすい安倍の嘘発言としては、「私や妻が関係していたとなれば、総理大臣も国会議員も辞める」というのがあります。結局これも噓、騙しだったわけですが、そのため今回は、この発言がなぜ嘘、騙しといえるのかを検証します。

そもそもの発端は、学校法人「森友学園」への国有地売却を巡る問題で2017年2月に安倍が、「私や妻が関係していたということになれば、まさにこれはもう私は、それはもう間違いなく総理大臣も国会議員も辞めるということははっきりと申し上げておきたい。全く関係ないということは申し上げておきたいと思います」と発言したことにあります。ところが、2018年5月28日の参院予算委員会にて野党から「森友事件について昭恵夫人が国有地売却に影響した」との追及を受けると、安倍は今度は「私も妻も関わっていないというのは、贈収賄をしていないという意味で申し上げた」などと言い放ち、総理を辞める意志がないことを示したわけです。

手 ハンド ハンドパーツ ボディパーツ 人物 指 手元 手首 ジェスチャー 身振り 肌 人肌 腕 パーツ 部位 白バック 白背景 コピースペース テキストスペース 両手 両腕 二本 じゃんけん 勝ち 負け グー ぐー パー ぱー

この二つの発言を単純に見比べただけでも、「安倍は噓をついたな」「汚いな」ということがわかると思います。それがよくわかるのは「贈収賄をしていないという意味で申し上げた」などと、あと出しじゃんけん的な発言をしてきたところです。この発言は要するに、「以前は贈収賄をしていないという意味で言ったのだから、私にはなんの落ち度もないし、実際、贈収賄もしていないのだから、総理を辞める必要もない」ということを安倍は言っているわけです。が、ほんとうにそう言えるのかということなのです。

じつは、これこそまさに言い逃れのための詭弁であると私は考えます。そのように言える理由は以下のとおりです。

●〔安倍は「贈収賄」などはじめから想定していなかった〕

まず前提として言えることは、安倍が贈収賄をしていたならば、有無を言わさず即刻、逮捕(辞任)になるということです。そうであるため、「贈収賄をしていたなら辞める」と発言すること自体が無意味(不自然)であり、おかしいことがこの時点ですでにわかるわけです。実際、贈収賄のことまでは想定していなかったからこそ安倍は、「贈収賄をしていたら辞める」とは当初言わなかったのだと思うのです。

人物 男性 手 手錠 現金 お金 マネー お札 犯罪 犯罪者 犯人 逮捕 賄賂 ワイロ 贈収賄 不正行為 ポケット 後ろ姿 後姿 後ろ手 事件 詐欺 窃盗 盗み 泥棒 白バック 白背景 捕まる 容疑者 不祥事 汚職

それでは、安倍はどのような意味で「私や妻が関係していたとなれば、総理大臣も国会議員も辞める」という発言をしたのでしょうか。じつはこの発言の続きのなかで、安倍が自らその意味を告白している箇所があるのです。それは、「全く関係ないということは申し上げておきたいと思います」という箇所です。

これも前述の理屈と重なります。贈収賄に関わったのなら、関与の大小に関わらずアウトなのですから、「全く関係ない」などと関与の度合いを示すような言葉を使うこと自体がそもそも無意味(不自然)でおかしいわけです。では「全く関係ない」という言葉を安倍はどのような意味で使ったのか。これもやはり「贈収賄」のことではなく、たた単純に「安倍や妻はいかなることにも無関係だ」という意味で使ったのだと考えるのが自然です。前後の文脈などからみても、そのように解釈するとまさにシックリきます。

というわけで、以上のように安倍は当初から単純に「安倍や妻はいかなることにも無関係だ」という意味で、「私や妻が関係していたとなれば、総理大臣も国会議員も辞める」という発言をしたのだと思うのです。ところが、その後、野党からいろいろと追及され、昭恵夫人の関与の証拠もいくつも出てきました。つまり「安倍や妻はいかなることにも無関係だ」とは言えない状況に追い詰められてきたわけです。それゆえに、総理を辞めたくない安倍は、あえて前言をひるがえし(ハードルを上げて)、「贈収賄をしていないという意味で申し上げた」などと大嘘をついたわけなのです。それが真相だと思うのですが、これは裏を返すとまさに安倍自ら昭恵夫人の関与を内心では認めているに等しいことになるわけです。

●〔安倍自ら「私の妻や私の友人が関わってきたこと」と告白〕

安倍は内心でそのように関与を認めているだけでなく、じつは最近自ら「妻が関わってきた」と告白しています。先日の総裁選において、日本記者クラブが主催する石破と安倍の公開討論会が行なわれました。が、そのなかで安倍はモリカケ問題について、「私と妻は一切、関与していない」と、いつもの弁解をしたのち、次のように締めくくったのです。

「(前略)ただ私の妻や私の友人が関わってきたことでございますから国民の皆さまが疑念をもつ。疑惑の気持ちをもたれるというのは当然のことだろうと思っております。李下に冠を正さず、この言葉をしっかりと胸に刻んで、今後ですね、慎重に謙虚、丁寧に政権運営に当たってまいりたい」

安倍は、「贈収賄をしていないという意味だった」とひっくり返し、総理を辞める必要がなくなったために、そうやって本音をポロリと漏らしたわけなのでしょう。妻が関わった証拠がいくつも出てきていることからも、一切関わっていないと言い続けると国民から猛烈な反発を受けるので、おそらくガス抜きの効果も狙ってそう言ったのだと思います。

というように、要は、安倍はまさに妻の関与を認めており、またそれゆえに、「贈収賄をしていないという意味だった」などと嘘をついたというわけであり、それが今回の結論です。

●〔安倍のおぞましさに震える悪夢の毎日〕

検証は以上ですが、最後に安倍の汚さをさらに補足しておきます。前述のとおり安倍は自ら妻の関与を認めているわけです。にもかかわらず「贈収賄をしていないという意味だった」などと前言をひるがえして、今回あらたに総裁選3選まで果たしたわけです。驚くばかりの安倍の汚さ、不誠実さ、厚顔無恥さはそればかりではありません。前出の記者クラブ主催の公開討論会のなかで司会者が安倍に、「いろんな制度的な問題があるかもしれませんが、信頼できないっていう根底には、例えば、国会答弁でもきちんと誠実に答えてないという声もある。その点はいかがですか」と質問したのに対して、安倍は次のように答えています。

「今までも誠意をもって答弁してきたつもりです。今後も、そういうご批判があることを真摯に受けとめながら、なるべく分かりやすく誠実に答弁をしていきたいと思っております。大切なことは信頼回復の道は、一つ一つお約束をしたことを実行していくことだろうと決意をしています」

こうした美辞麗句はこれまでにも耳にタコができるほど聞いていますが、今回もまるで嘘であることはこれまでの国会運営に表れているとおりです。野党からの質問に対して安倍は詭弁・強弁ではぐらかしたり、資料を黒塗りで公開したり、関係者の証人喚問に応じなかったりなど、「誠意」「真摯」「誠実」とはまるで正反対の対応をやり続けてきました。これまでがそうであるわけですから、安倍が3選を果たした今後も誠意をもって真摯誠実に対応することなど当然あり得ません。なぜなら、それをすることは結局、墓穴を掘ること(辞任に追い込まれること)に通じるからです。にもかかわらず口だけは常にそうやって空疎な美辞麗句を並べ立てるわけですから、安倍がどこまで汚く、不誠実で、厚顔無恥なのかということなのです。

とにかく、このようにおぞましい人間がこれからも日本国のトップとして君臨するわけです。まさに日本から逃げ出したいほどの嫌悪感と恐怖感に震える悪夢のような毎日をこれからも耐えていかねばならない。冗談ぬきに私はそう感じている毎日です。

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