正体がさらけ出されるのを恐れて討論会を逃げている安倍

今回の総裁選において、石破茂が安倍に対して公開討論会を開催するように要求しているようです。が、安倍周辺は、「優勢の中、討論をやっても得がない」と言ったり、「テレビ討論の回数を減らしたい」などと話しているようです。

これは明らかに安倍の指示であり、石破からの逃げですね。実際、「なるべく討論する機会をつくらないように」と安倍から指示が下りていると自民党関係者が話しているようです。

それにしても安倍はなぜ石破との討論をそこまで嫌がるのか。日刊ゲンダイによると、政治評論家の野上忠興氏が次のように述べているようです。

石破さんから論理的にガンガン正論で突っ込まれると反論できなくなるからでしょう。安倍首相は自分の主張を一方的に語るのは得意ですが、議論をしている相手の話を聞いて反論するのは苦手。国会でも自分の言いたいことを押し通していますからね。討論しても、丁々発止の〝ラリー〟ができないので嫌なのでしょう。(引用元 : 日刊ゲンダイ)

これをみて私は、先日の古賀茂明のコメントを思い出しました。「人徳のない『覇道』の安倍よりも、石破に期待」というタイトルの私のブログのなかでも紹介しましたが、古賀は安倍のことを「覇者であり、力や金で政治を動かそうとする」といった趣旨を述べていたわけです。まさにそれが、今回の討論会の拒否にも如実に現れているなと私はあらためて痛感しました。

実際、安倍は、石破から突っ込まれたくないであろう数々の横暴政治をこれまでに繰り返してきています。最近、石破自身もテレビなどでよくコメントしているのですが、安倍は去年、憲法9条の1項2項をそのままにしておいて自衛隊を憲法に明記すると述べました。石破いわく、これについては党内で一切議論をしておらず安倍の独断であったようです。そればかりではありません。そのことについて、「それはどういうことですか」と国会のなかで安倍に質問したら、安倍は、「新聞に書いてある(読売新聞を読め)」などと発言しました。そして、それ以降もまったく説明も議論も行なわれていないわけです。

おそらくこれまでも安倍は、この件について野党から突っ込まれたり反論されたりした場合に、論理的・整合的に説明する自信がないから、そういう強引かつ横暴な態度で押し切ろうとしてきたのでしょう。でなかったら、堂々と議論できるはずだからです。要するに安倍にはその自信がないし、ましてや今度の相手は、論理的・合理的な石破ときています。それゆえに、今回の石破との討論会も安倍ははじめから逃げ腰になっているのだと思うわけなのです。

安倍が逃げ腰になる理由はまだあります。というか、こちらのほうが安倍はそれ以上に恐れているのかもしれません。それは、森友・加計問題で明らかとなった安倍の、不正直・不公正・不誠実さについてです。今回、石破自身が、「正直」「公正」「丁寧」などをキャッフレーズに掲げているほどですから、それはなおさらだと思うのです。ここを突っ込まれるのは明らかですし、ここを突っ込まれたら相手が石破であるだけに安倍はまさにお手上げでしょう。

というわけで要は、以上のようなポイントを石破から突っ込まれると安倍は、完全に化けの皮が身ぐるみ剥がされてボロ丸出しの状態になってしまいます。安倍はそれをもっとも恐れているゆえに、今回の石破との討論会を逃げているのではないか、と私は思うわけです。ネット上での反応などを見ても、大方私と似たような意見が多いです。そして、私も含めて安倍嫌いの連中は当然ですが、石破が討論会で安倍をやり込めて、国民のまえに安倍の正体をさらけ出してくれることを望んでいるようです。

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