1970年生まれの私としては、精神世界(あの世)の存在を知らしめることに多大な功績を残した者として丹波哲郎が第一に思い浮かびます。近年では江原啓之や、美輪明宏といったところでしょうか。彼らが日本において精神世界(あの世)の存在を知らしめた功績は非常に大きく、国民の精神性にかなりの影響を与えたことは否めないと思います。
そんな3人ですが、じつは彼らは、丹波哲郎が存命中から交流があったことはよく知られている話です。そして、この3人の出会いによって、江原啓之がテレビに頻繁に出演するようになり、氏が一躍有名になったことも知る人ぞ知るところです。
彼らの出会いと経緯はこうです。美輪明宏には霊能があり、そのためか精神世界(あの世)の研究を長らく続けていた丹波哲郎と美輪は昔から交流がありました。そんななか丹波が、自宅に美輪明宏と、横尾忠則と、当時神主だった江原啓之を招いて精神世界について語り合う番組を収録しました。美輪と江原はここで初めて対面したわけですが、美輪には霊能があるため、江原が本物の霊能者であることを見抜きます。丹波も江原の霊能力と霊的知識の豊かさに感心したのでしょう。それからのち丹波は江原に、「君はテレビに出たほうがいい」といって強く勧めます。丹波はもともと自分の使命について「霊界の宣伝マンだ」と自称していたことからも、江原にもそれを求めたのでしょう。江原は最初は躊躇したようですが、しかしその後は丹波の求めどおりメディアに頻出するようになりました。そして特に、「オーラの泉」という番組に江原と美輪が共演したことを境にして江原も一躍有名になったというわけです。
それはそうと、精神世界・スピリチュアルの世界を学んでいると、必ずといってよいくらい出てくる言葉に、「この世の出来事はすべて必然」「世の中で出会う人にはすべて縁(意味)がある」「出来事も人との出会いも、あの世で大方、計画して生まれてきている」というものがあります。丹波・美輪・江原らも当然そのようなことを言っているのですが、これがもし本当だとすれば、彼ら3人の出会いと、そのあとの江原の活躍もすべて必然であり、見えない世界ではじめから計画されていた、といった話になります。
私自身、精神世界(あの世)を長く研究していることからも、そういった類の話はこれまでに耳にタコができるほど聞いているのです。が、なにぶん自分は霊能者ではないし、あの世にいた記憶もないものですから、そうした話を100パーセント確信するにはまだ至っていません。自分が実際に死んであの世に行ったときにその事実がわかるのかもしれないし、もしかしたらわからないかもしれない。だからとりあえず、その知識だけはもっておいて参考にして生きていこう、と思っている程度なのです。
そうした私の考えは、精神世界(あの世)のほとんどすべての知識に対して共通しています。「あの世」の実在そのものについては、ほぼ100パーセント近く信じているのですが、それ以外の知識については、いろいろと疑問に思うところも多々あるためです。
そのへんの話はこれから追々、語っていきたいと思います。