人徳のない「覇道」の安倍よりも、石破に期待

先日、元経産官僚の古賀茂明が興味深いコメントをしていました。

「『王』は人徳によって民を治める『王道』の政治。『覇者』は人徳がないため、権力と金でもって民を治める『覇道』の政治。現在の安倍は、『覇者』であり『覇道』の政治である」といった主旨のコメントです。

古賀は、安倍が覇者(覇道)であるといえる具体例をいくつも並べて紹介しているのですが、そのどれもがまさに権力と金であり、まえからそう感じていた私としてもあらためてそれを痛感した次第でした。とにかく安倍の政治は、人徳や議論で勝負するのではなく、権力や金にものをいわせて強引に安倍の取り巻きや国民を操ろうとするものです。

しかも、安倍のさらに嫌らしいところは、権力でも金でも、飴と鞭を巧みに使い分けるところです。たとえば古賀のコメントにもあるのですが、沖縄の基地建設に対して協力的な人々には直接、金をばらまいて懐柔し、その一方では、沖縄向け予算を削って沖縄の経済界や市民に脅しをかけたりする、といったことです。これまでの安倍政治をみると、ほとんどすべてにそうした傾向があることがわかります。

ところで古賀は、コメントのなかでさらに、総裁選に立候補した石破茂のことも取り上げています。石破の論理的・合理的なところ、また、石破が総裁選のキャチフレーズに「正直・公正」などを掲げていることに対して、古賀は「石破であれば、『王道』の政治を期待できる」といった趣旨のことを言及しています。

ただ同時に古賀は、「石破の政策に全面的には賛同しない」「考え方が大きく違うところも多い」みたいなことも述べています。もともと石破は安倍よりも右寄りだといわれているので、私も石破をあまり好きではないのですが、ただ、古賀も述べているように、石破は論理的・合理的なところがあります。それゆえ、氏ならば筋の通った議論を展開するだろうし、そうなれば、安倍よりは断然、納得性のいく、国民目線の政治を期待できるのではないかと思います。

その意味でも、石破の総裁選は厳しいとは言われているものの、私も石破に期待しています。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする